大航海物語 | United Kingdom 国連 1983 発行 |
切手で綴る 海戦物語(Naval Battle)
セインツの海戦 1782/4/9〜12 Battle of the Saintes ★イギリス VS フランス★ |
France 国連 1980 発行 |
海戦物語 |
ロドニ | 提督 |
グラス提督 |
|
ANTIGUA フッド提督 バーフラー号(HMS Barfleur) アンチグア 1970/8/19 発行 |
Saint Lucia セインツの海戦 イギリス&フランスの艦隊 セントルシア 1982/4/13 発行 |
POLYNESE FRANCAISE ロドニー提督とラ・ペルーズ船長 |
|
ポリネシア 1976 発行 |
|
|||
グアドループ島→ バステール レ・サント島→ マリーガラント 島→ |
「セインツの海戦」地図 セントルシア 1982/4/13 発行 |
←マルティニーク島 ポートロイアル ←セントルシア島 カストリーズ |
Gibraltar イギリス海軍アガメムノン号 ジブラルタル 2007 発行 |
|
フランス海軍・2本マスト・スクーナー艦 Goelette |
フランス海軍・2本マスト・コルベット艦 Corvette |
St. Vincent ヴィル・ド・パリ号 ”Ville de Paris” フランス海軍の1等戦列艦 3本マスト・3層砲列甲板・104門艦 Le vaisseau de 104 canons 1789 フランス革命200年記念 1989 セント・ヴィンセント 1989/7/7 発行 |
フランス海軍・3本マスト・フリゲート艦 Frigate 36 |
フランス海軍・3本マスト・74門艦 Le vaisseau de 74 canons |
|
|
セインツの海戦 Battle of the Saintes (1782/4/9〜4/12) 1782年にジョージ・ロドニー提督が旗艦:戦列艦フォーミダブル号に乗艦して、セインツの海戦を4日間闘いました。セインツの海戦はアメリカ独立戦争中(1775-1783)の1782/4/9〜4/12の間にカリブ海のリーワード諸島にあるグアドループ島と南部のウィンドワード諸島にあるドミニカ島(共に小アンティール諸島)の間で行われたフランス海軍とイギリス海軍との海戦で、ロドニー提督が指揮するイギリス艦隊はフランソワ・ド・グラス提督指揮するフランス艦隊を撃破し、フランス艦隊の旗艦ヴィル・ド・パリ号を含む5隻を拿捕、勝利しました。 この戦闘の名前は、西インド諸島のウィンドワード諸島に属するグアドループ諸島とドミニカ島の間にある一群の島、グアドループ諸島のレ・サント諸島に因んで名付けられました。この戦いで敗れたフランス艦隊は、前年にバージニアのヨークタウンにいたイギリス軍を海上から封鎖して降伏に導いた艦隊でした。その後フランスの艦隊は西インド諸島に帰ってイギリス領の島々の攻撃を再開し、セントクリストファー島を占領する成果を上げていました。 1782/4/7にグラス提督は33隻の戦艦と2隻のフリゲート艦で100隻以上の輸送船と大護送船団を形成、マルティニーク島ポートロイアル港を出帆。フランス艦隊は戦艦12隻と、イギリス領ジャマイカ島の占領に向かう15,000人の軍隊を輸送するスペイン艦隊と落ち合う手筈でした。これを36隻の戦艦からなるロドニー提督イギリス艦隊が追跡。 4/9にグラス提督は輸送船団を2隻のフリゲート艦に護衛させてグアドループ諸島に向かわせました。フランス艦隊と、本隊と分離したイギリスの前衛部隊とが接触し、フランス側の優位で前哨戦が闘われ、決着はつかずにフランス戦列艦2隻が損傷しました。 4/12にグラス提督乗艦の旗艦ヴィル・ド・パリ号は、4隻のイギリス艦に追跡されてマストを破損した1隻を守りつつ、苦労して艦隊をグアドループ諸島に向けて進めました。ロドニー提督は追跡していた艦船を呼び戻し、戦列を組むよう信号旗を掲揚。フランス艦隊の戦列がイギリスの戦列を遣り過ごそうとした時に、突如風向きが変わり、ロドニー提督の旗艦フォーミダブル号が、デューク号やベドフォード号他の艦共々フランスの戦列に割って入ることになり、艦の進むに任せて戦いました。その結果フランス艦隊の戦列は混乱し、旗艦のヴィル・ド・パリ号を含む数隻が重大な損傷を負い、グラス提督は降伏して捕虜になり、艦隊の大半は統制を失って遁走。フランスの戦艦列は2つに分断され、イギリス艦隊が追跡し、フランス艦4隻を拿捕獲、セザール号が捕獲後に炎上。イギリス軍の損失は死者243人、負傷者816人であり、36人の艦長のうち2人が亡くなりました。フランス軍の損失は甚大で、艦長は30人のうち6人が亡くなったと記録され、水兵はおよそ2,000人が死傷したと伝えられています。 この戦闘の結果で、フランスとスペインが期待したジャマイカ島の占領は不可能となり、イギリスはヨークタウンの復讐に成功するも、アメリカ独立戦争自体には何の影響もありませんでした。ロドニー提督はこの勝利で貴族に列せられ、年金£2,000の権利が与えられました。これ以後、アメリカ独立戦争での西インド諸島作戦行動は終わりました。
この戦闘は「戦列突破」の戦術で有名になりました。イギリス艦はフランス戦艦列の隙間に割って入り、風下から敵と渡り合い、敵の戦列を混乱させました。しかし、この戦術が意図的に成されたものかについて多くの議論がなされています。 ・フランスの側では、グラス提督が部下であるヴォードリュイユ艦長とブーゲンヴィル艦長を、この敗戦について糾弾しました。 ロドニー提督は「わずか2年のうちに私は2人のスペイン人、1人のフランス人および1人のオランダ人の提督を捕まえた」と書き残しました。この戦闘における「戦列突破」の艦隊運動の発案者について長い、うんざりする論争が交わされました。風向きの変化がフランス艦隊の戦列を乱し、イギリス艦隊はそれによる優位を2ヵ所において利用できました。これに関しては1805年ネルソン提督の「トラファルガーの海戦」における「T字戦法」が「ネルソンタッチ」として有名。 |
|
|||||||
セインツの海戦の図 |
|||||||
10c:Magnanime and Aimable、仏マナニーム号・仏アーデント号 15c:HMS Duke and HMS Agamemnon attacking the French Glorieux、デューク号とアガメムノン号が仏グロリュー号を攻撃 25c:HMS Formidable and HMS Namur attacking Ville de Paris、フォーミダブル号とナムール号が仏ヴィル・ド・パリ号を攻撃 40c:HMS Canada, 74-gun third rate ship of the line, 1765、カナダ号 50c:The wrecked Hector dismasted by HMS St Albans、セントオールバンズ号がヘクター号を破壊 |
|||||||
Battle of Saintes, 1782 アンギラ 1971 発行 |
・ベドフォード号:(HMS Bedford、74-g、third rate ship、1631.8t) ・ベリクー号:(HMS Belliqueux、64-g、third rate ship、1401.1t) ・カナダ号:ウィリアム・コーンウォール艦長、 (HMS Canada、74-g、third rate ship、1630.8t、Capt. William Cornwallis) ・セントー号:(HMS Centaure、74-g、third rate ship、1766.9t) ・コンカラー号:ジョージ・バルフォア艦長 (HMS Conqueror、74-g、third rate ship、1631.8t) ・デューク号:(HMS Duke、98-g、second rate ship、1962t) ・フェイム号:ロバート・バーバー艦長 (HMS Fame、74-g、third rate ship、1590.1t、Capt. Robert Barbor) ・ハーキュリーズ号:(HMS Hercules、74-g、third rate ship、1633.8t) ・マグニフィセント号:(HMS Magnificent、74-g、third rate ship、1637.9t) ・マールバラ号:(HMS Marlborough、74-g、third rate ship、1668.3t) ・モナーク号:(HMS Monarch、74-g、third rate ship、1637.9t) ・モンタギュー号:(HMS Montagu, or Montague、74-g、third rate ship、1657.2t) ・ナミュール号:(HMS Namur、90-g) ・ノンサッチ号:(HMS Nonsuch、64-g、third rate ship、1394t) ・プリンス・ジョージ号:(HMS Prince George、98-g、second rate ship、1986.4t) ・プリンス・ウィリアム号:(HMS Prince William 、64-g) ・プリンチェサ号:三番戦隊:サミュエル・ドレークの旗艦、 (HMS Princessa、70-g、3rd flag of Samuel Drake) ・プロテー号:(HMS Prothee、64-g) ・レパルス号:(HMS Repulse、64-g、third rate ship、1409.3t) ・レゾリューション号:艦長ロバート・マナーズ卿 (HMS Resolution、74-g、third rate ship、1637.9t、Lord Robert Manners) ・ロイヤル・オーク号:(HMS Royal Oak、74-g、third rate ship、1631.8t) ・ラッセル号:ジェイムズ・ソーマレス艦長 (HMS Russell、74-g、third rate ship、1668.3t、Capt. James Saumarez) ・セント・オールバンズ号:ウィリアム・コーンウォリス艦長、 (HMS St Albans、64-g、third rate ship、1402.1t、Capt. William Cornwallis) ・トーベイ号:(HMS Torbay、74-g、third rate ship、1,521.0t、 previously HMS Neptune、90-g、second rate、1668.3t、 renamed HMS Torbay and reduced to a 74-gun ship in 1750) ・ウォーリア号:(HMS Warrior、74-g、third rate ship、1668.3t) ・ヤーマス号:(HMS Yarmouth、64-g、third rate ship、1,380.8t) ・ヴァリアント号:(HMS Valiant、74-g、third rate ship、1827.9t) 参考HP:〜 ・ドミニカ島の地図 ・アガメムノン号の装備:〜 HMS Agamemnon、1781
・ラプラタ河々口の地図
・オーギュスト号:ブーゲンヴィル艦長、(Auguste、80-g、Capt. Bougainville) ・ブルゴーニュ号:(Bourgogne、74-g) ・ブラーブ号:(Brave、74-g) ・セザール号:(Cesar、74-g、捕獲、炎上) ・シトワイエン号:(Citoyen、74-g) ・コンケラン号:(Conquerant、74-g) ・クローヌ号:(La Couronne、80-g、1400t、600men) ・ミトン・ド・ジェヌーイリ号:(Mithon de Genouilly) ・ドーファン・ロワイヤル号:(Dauphin Royal 70-g) ・デスタン号:(Destin 74) ・ディアデーム号:(Diademe 74-g) ・デュック・ド・ブルゴーニュ号:(Duc de Bourgogne 80-g) ・イヴェイレ号:(Eveille、64-g) ・グロリュ号:(Glorieux、74-g、捕獲:British-captured) ・エクタ号:(Hector、74-g、捕獲) ・エルキュール号:(Hercule、74-g) ・ラングドック号:(Languedoc、80-g、1754t、670men) ・マナニーム号:(Magnanime、74-g) ・マニフィク号:(Magnifique、74-g) ・マルセイユ号:(Marseillais、74-g、1550t) ・ネプチューン号:(Neptune、74-g) ・ノーサンバーランド号:(Northumberland、74-g、1500t) ・パルミエ号:(Palmier、74-g) ・プルトン号:(Pluton、74-g)リオン艦長 ・レフレチ号:(Reflechi、64-g) ・セプター号:(Sceptre、74-g、ship of the line of the French Navy、1580t、750men) ・シピオン号:(Scipion、74-g) ・スーヴレン号:(Souverain、74-g) ・ル・トリオンファン号:ラ・ペルーズ艦長、(Le Triomphant、80-g、Capt. La Perouse) ・フリゲート艦リッチモンド号:(Richmond〜frigate) ・フリゲート艦モンマール号:(Montemart〜frigate) ・ヴィル・ド・パリ号の装備:〜 Ville de Paris、1764
参考HP:〜 ・セインツの海戦の海戦区域地図 ・上記はこちらの文献などを参照させてもらいました。 08/9/18 |