大航海物語 大航海時代 と 新世界の産物(食料)
トマト
Tomato

参考資料

TANZANIA
タンザニアに移入されたトマト

タンザニア 1995 発行

ISLAND
アイスランドに移入された温室トマト

地熱利用の温室栽培
アイスランド 1972/8/23 発行
ESPANA
スペインに移入されたトマト

スペイン 1989 発行

トマト:〜:南米のアンデス山脈原産
 Tomato
 和名:トマト、赤茄子(あかなす)、蕃茄(ばんか)、小金瓜(こがねうり)、唐柿(とうし)
 英名:Tomato
 学名:Solanum lycopersicum L., 1753
 分類:植物界被子植物門双子葉植物綱
      ナス目ナス科ナス属トマト種
     Plantae Magnoliophyta Magnoliopsida
      Solanales Solanaceae Solanum S. lycopersicum
トマト(学名:Solanum lycopersicum)は南アメリカのアンデス山脈高原地帯(ペルーエクアドル)原産のナス科ナス属の植物で、又その果実のこと。多年生植物で、緑黄色野菜の一種で、果実は食用として利用される。遺伝子が証明する(Genetic evidence)ところではペルーの高原地帯が原産で、同じ様なDNAを持つ野草が有。

ヨーロッパへは1519年にメキシコへ上陸したエルナン・コルテスが1521年にアステカのチノチチトラン(Aztec city of Tenochtitlan、現:メキシコ・シティ)を征服して、小さい黄色トマトを持ち帰ったのが始まりとされているも、1493にコロンブスが既にスペインからヨーロッパに紹介していたとする説も有。当時トマトは有毒植物であるベラドンナ(Atropa belladonna)に似ていたため、毒であると信じる人も多く最初は観賞用とされた。1544年にピエトロ・マティッオリ(Pietro Andrea Gregorio Mattioli 1501-1577)が、古代ギリシアの医者・薬学者ペダニウス・ディオスコリデス(Pedanius Dioscorides AD40-90)の挿絵付「薬物誌全5巻」(江戸時代の通称マテリア・メディカとしての日本語訳「医薬の材料について」五書が有)を改訂・出版したとされるハーバル(Herbal)で”黄金のリンゴ”(ポモドーロ、golden apple)として紹介したので、イタリーで食用として広まったとする説もあるも、詳しい資料は残っていない。フランスでの愛称は”愛のリンゴ”(Pomme d'amour)。

日本には江戸時代の寛文年間頃に長崎の出島へ伝わったのが最初とされる。青臭く、また真っ赤な色が敬遠され、当時は観賞用で「唐柿」と呼ばれていた。中国では「西紅柿」。日本で食用に利用されるようになったのは明治以降で、さらに日本人の味覚にあった品種の育成が盛んになったのは昭和に入ってから。トマトは米国で最初に認可を受けた遺伝子組み換え作物で、1994/5月にFDA(連邦食品医薬品局)が承認した”Flavr Savr”というトマト。長期間の保存に適した品種で、開発費用などを回収するために通常のトマトよりも高い価格に設定されたため、商業的にはそれほどの成功を収めず。

トマト生産の上位5ヵ国(2009)
(1)中国:45,365,543屯
(2)米国:14,141,900屯
(3)インド:11,148,800屯
(4)トルコ:10,745,600屯
(5)エジプト:10,000,000屯
(T)世界合計:152,956,115屯

・トマトは雨を嫌う
トマトのふるさと南米のアンデス山脈は、きわめて雨の少ない地域で、これを反映してかトマトは雨が多いことを嫌う。寒い時期は温室やハウスの中で作られるが、最近では夏のトマトもビニールなどで雨よけをして作られることが多い。

・トマトはなぜ赤い
トマトが赤いのはリコぺン((Lycopene、鮮やかな赤色のカロテノイド顔料の一つ)という色素があるから。昼と夜の寒暖の差が大きいほど、赤色の鮮やかさが増す。

・栽培原種に近いミニトマト
トマトの野生種は、ほとんどが緑色で小さいもの。メキシコで改良された栽培原種のチェリートマトは、現在のミニトマトの仲間に近いもの。

・生の赤トマトの100g (3.5oz)あたりの栄養価
・エネルギー:18kcal
・炭水化物:4.0g
・糖分:2.6g
・食物繊維:1.0g
・脂肪:0.2g
・タンパク質:1.0g
・水分:95g
・ビタミンC:13.0mg

・季節を超えるトマト
トマトは夏が旬でも、今では年中出回る。従来からの露地栽培の他に、現在では夏以外の時期にはガラスやビニールなどで温室やハウスを作り、寒い時には暖房するなどトマトに適した環境を作り、これに合わせて品種や栽培方法も改良してきたため。今ではトマトの生産の3分の2がビニールハウスなどで行われている。

・トマト料理で腕が上がる
ヨーロッパには「トマトの時期にはへたな料理はない」という諺が有。食物の味を美味しくする要素の一つが、グルタミン酸というアミノ酸で、トマトにはほかの野菜にみられないほど多く含まれ、真っ赤に熟したものにはもっとも多く含まれている。 完熟トマトを2、3個加えてシチューを煮ると、味に濃くが出て美味しくできる。

・世界と日本のトマト事情、生でおいしい桃色系
・トマトの品種には赤色系、桃色系などが有。
 皮が黄色く厚くて丈夫なのが赤色系、薄くて無色透明なのが桃色系。
・ひと皮むけば果肉の色は同じ。
・赤色系は世界のほとんどの国で食べられているが、
 日本ではジュースやケチャップなどの加工用に栽培されている。
・日本に初めて紹介されたトマトが、酸味と香りの強い赤色系のものであったためか、
 あまり好まれなかった。
・その後に入ってきたのが桃色系。トマト臭が弱く甘みもあったので、
 広く受け入れられ、今では桃色系が圧倒的。
・最近は熟してもしっかり実が締まり、流通段階でもくずれない
 完熟型トマトとして開発された”桃太郎”が大ヒット。
・また、完熟ミニトマトも人気が出て、トマトは果物のように
 デザート感覚で食べられるようになる。
・一年中出回るトマト、冬と春は熊本、愛知などの温暖地から、
 初夏には千葉、茨城、栃木産が、真夏には福島や長野からの出荷が増えるも、2011/3月以降は原発事故で放射能問題が浮上中。

・真っ赤なトマト、大空の下でのびのびと作る
真っ赤に熟して香りが強く、ガブリと噛むとスッパさが口中に広がる、そんなトマトがジュースやケチャップに大活躍。加工用に使われるのはみんな赤色系トマト。イタリア料理ではホールトマトもよく使用される。 加工用では日本でも海外でも、手のかからない無支柱の地ばい作り。 のびのび育つ。収穫されたトマトはすぐに工場へ運ばれ、加工へ。

・トマトの七変化、形隠して味隠さず
缶詰のホールトマトはシチューに便利。また、トマトを煮て裏ごしして濃縮した物が、トマトピューレ。 これに玉葱や香辛料、食酢などを加えるとケチャップとなり、またピューレをさらに煮詰めたものがトマトペーストで、あまり見かけないものにトマトのパウダーも有。トマトは七変化、トマトと気づかぬうちに、食している(隠し味)。

参考HP:〜
 ・トマトの栽培地図

・上記はこちらの文献などを参照させてもらいました。        2012/4/2、18/5/18
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