世界遺産(ヴェネズエラ)
エンジェルの滝 Angel Falls |
エンジェルフォール Solto Angel (Estado Boliver) ヴェネズエラ 1964/10/22 発行 |
テーブルマウンテン | エンジェルフォール |
ヴェネズエラ 2004/10/11 発行 |
・エンジェルの滝 Angel Falls (ジミー・エンジェルの滝) 別名:エンジェルフォール (ヴェネズエラの世界遺産) 世界遺産:ユネスコの世界遺産(自然遺産、1994) (UNESCO World Heritage Site, Type:Natural) 正式名称:日:ボリバール州グランサバナのカナイマ国立公園内のエンジェルの滝 英:Canaima National Park 仏:Parc national de Canaima 所在地:ベネズエラのボリバール州グランサバナのカナイマ国立公園内エンジェルの滝、 ギアナ高地で最大のテーブル・マウンテンのアウヤン台地に有る落差が世界一の滝 (Angel Falls, Auyan-Tepui, Table Mountain, Guiana Shield, Bolivar State, Venezuela) ・高さ :979m ・標高:1,283m ・最大落差:807m(世界一) ・滝数:2 ・世界落差ランク:第一位 ・水系:オリノコ河 紹介者:アメリカ人探検飛行家ジミー・エンジェル氏、1973:再発見、紹介 発見者:ベネズエラ人探検家エルネスト・ラ・クルース氏、1910 エンジェルフォールは、南アメリカ大陸北部のギアナ高地にある世界最大級の滝。世界最大の落差 979m(岩にぶつかることなく直下する距離は 807m)を誇る滝で、滝の名前は、その存在を世界に向けて大々的に紹介した最初の人物のアメリカ人探検飛行家ジミー・エンジェル氏の名に因んで、「エンジェル氏の滝」という意味です。世界的に知られるようになったのは、1937年に金鉱山を探しながら飛行機を飛ばしていてこの滝を発見したアメリカ合衆国ミズーリ州スプリングフィールド(Springfield, Missouri, USA)生まれのアメリカ人探検飛行家ジェームズ(ジミー)・クロフォード・エンジェル・マーシャル(James Crawford Angel Marshall, 1899-1956、ジミー・エンジェル:Jimmie Angel)の紹介によるものです。 エンジェルフォールは、2,000m級の山が連なるギアナ高地にある最大のテプイ(台地:plateau)のテーブルトップマウンテン:Table Top Mountain)のアウヤンテプイ(Auyan-Tepui)から流れ落ちています。落差が非常に大きいため、落下する水は滝下部に達するより前に中空に拡散してしまうため滝壺がありません。空中に拡散した水は空気と絡み合い、滝下部は暴風雨のようなありさまです。先住民以外では、ベネズエラ人探検家エルネスト・サンチェス・ラ・クルース(Ernesto Sanchez La Cruz)による1910年の報告が、発表されている最初のものです。 アクセスとしては、カナイマ(Canaima)からボートツアーが出ており、遊覧飛行のついた2泊3日のツアーが一般的です。また、カナイマは陸の孤島なので、航空機でしか行くことができません。 ・世界遺産 なお世界遺産としては、カナイマ国立公園(Canaima National Park)が 1962/6/12、ベネズエラの国立公園に指定され 1994年にユネスコの世界遺産(自然遺産)として、30,000ku以上(四国の約1.6倍)の広大な面積が登録されて、その中にエンジェルフォールが含まれています。カナイマ国立公園内には、未だに人類未踏の場所が点在し、世界最後の秘境ともいわれています。 参考:〜 ・ギアナ高地 テーブルマウンテンが大小100余りジャングルに浮かぶ一帯があり、ギアナ高地と呼ばれています。この地帯は、約20億年前の地質がそのまま残っていると考えられています。公園の北西部には、2,000m級のテーブルマウンテンが連なり、アウヤンテプイがあります。そこには世界最大の落差 979mを持つエンジェルフォールが有。また公園内最高峰のテーブルマウンテンのロライマ山は、一般の登山者が登ることができます。テーブルマウンテンは2億5千万年前に大地が激しい雨で削り出されて造り出されました。山はそれぞれ孤立しているため、テーブルマウンテンで発見された植物の4千種の内、7割がこの地域固有のものです。ロライマ山の近くには、3,000kuほどのサバンナ地帯(ラ・グラン・サバナ)が広がっています。ラ・グラン・サバナには、川床が装飾用にもなる碧玉の一枚岩になっている「ハスペの滝」や「アラペナメルー滝」があります。 ・気候としては、典型的な熱帯気候。12月から5月までが乾季で、6月から11月が雨季。カリブ海からの湿った風がギアナ高地に吹き込んでおり、一帯にジャングルを形成しています。常に、ジャングルの上に雲が浮かび、衛星写真で地形を把握することが困難とも言われています。 ギアナ高地は、ギアナ楯状地ともよばれ、ほぼ垂直に切り立ったテーブルマウンテンが数多く点在する。その数は、100を超えるといわれている。標高の高いテーブルマウンテンは、ギアナ高地内でもエセキボ川の西側に多くあり、ネブリナ(3014m)、ロライマ山(2810m)などがあります。エセキボ川の東側のテーブルマウンテンは比較的小規模で標高は1000m以下のものが大多数を占めています。 テーブルマウンテンの1つのアウヤンテプイには、世界最大の落差を持つ瀑布、エンジェルフォールが有。また、同じくテーブルマウンテンのひとつ、サリサリニャーマには、現在確認されているだけで8つの大穴が空いていて、その穴は最大のものは直径・深さとも350m有。あまりの深さのために、鳥類(山のふもとから木の実を持ってきて種だけ吐き出すアブラヨタカなど)の活動を除いて穴の内部と外部はほぼ隔絶されており、独自の生態系を築いています。 ギアナ高地の気候は、ギアナ(ガイアナ)は「水の国」という意味でその名の通り、ギアナ高地は年間4,000mmを超える降水量が有。ギアナ高地には年間を通して北東からの貿易風が吹き込む。これがギアナ高地にぶつかり、周囲に大量の降水量をもたらす原因であると考えられています。乾季は12月から4月、雨季は5月から11月。 ロライマ山はアーサー・コナン・ドイルの小説「失われた世界」の舞台にもなりました。またロライマ山やエンジェルフォールを含むカナイマ国立公園は世界遺産(1994)にも登録されています。近年は観光客の増加に伴い、排泄物による汚染や今までギアナ高地になかった種が持ち込まれるなど、環境破壊が進んでいるといわれています。 ・ジェームズ(ジミー)・クロフォード・エンジェル・マーシャル (James Crawford Angel Marshall、 1899-1956) 別名:ジミー・エンジェル(Jimmie Angel) ジミー・エンジェル氏は、1937年に金鉱山を探しながら飛行機を飛ばしていてこの滝を発見して、この滝とともに世界的に知られるようになりました。 ジミー・エンジェル氏は米国のミズーリ州スプリングフィールド生まれのアメリカ人探検飛行家です。1937年に彼の一行はアウヤンテプイに着陸するも、再離陸ができなくなり、飛行機に同乗していたジミー・エンジェルとその妻、2人の地質学者の4人は、11日かけて徒歩で下りるはめになりました。なお、アウヤンテプイの頂上台地で置き去りになっていったジミー・エンジェル氏の飛行機は1970年にベネズエラ軍によって回収され、修理された後、現在(2012年時点)はシウダー・ボリーバルの空港の前に設置・公開されています。 なお、世界第2位のトウゲラ滝(Tugela Falls)は落差947mで南アフリカに有。 ・こちらで ・イグアスの滝(ブラジル&アルゼンチン) ・ヴィクトリアの滝(ジンバブエ&ザンビア) ・ナイアガラの滝(アメリカ) ・ヌビア遺跡保存 (エジプト) ・奈良の法隆寺 (日本) をお楽しみください。 参考HP:〜 ・ベネズエラ世界遺産のカナイマ国立公園の場所地図(日本語) ・上記はこちらの文献などを参照させてもらいました。 2014/7/31 |