Jamaica 国連 1984 発行 |
切手で綴る世界遺産シリーズ(ジャマイカ)
ブルー・マウンテン Blue Mountain ブルー・マウンテン・コーヒー |
大航海物語 参考資料 世界遺産編★ |
JAMAICA ブルー・マウンテン山 ジャマイカ 1956 発行 |
REPUBLICA de COLOMBIA コーヒーの枝と実 コロンビア 1947 発行 |
Jamaica アゲハチョウ ジャマイカ 1975 発行 |
ブルー・マウンテン峰 (Blue Mountain Peak, Jamaica) ブルー・マウンテン峰は、ジャマイカにある最高峰の山で標高2,256m。山はブルー・マウンテン・コーヒーの生産地であり、旅行先としても有名。ブルー・マウンテン峰はドミニカ共和国のドゥアルテ山(Pico Duarte, 3,098m)に次いでカリブ海で2番目に高い山。山はジャマイカのポートランド教区とセント・トーマス教区の境界に有。その峰の植物の内の数種は世界の他の場所で見ることができない固有種も有。その種の植物は主に成長を妨げる寒冷気候に生息。頂上近くにはジャマイカのポートランド教区にあるブルーマウンテン峰から約8kmの場所にある小さな集落クラバーティ・コテージ(Claverty Cottage、約600人)やジャマイカ南東部のセントトーマス教区にある集落ハグレー・ギャップ(Hagley Gap)の小さなコーヒー農村が有。 なお、ブルー・マウンテンはオーストラリアなどにも有。 <世界遺産> ・ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ国立公園(複合遺産 2015) (Blue and John Crow Mountains National Park) コーヒーの銘柄ブルーマウンテン・コーヒーの生産地で有名なブルー・マウンテン山脈を含む国立公園の核心部分で、西インド諸島・中央アメリカ・南北アメリカの逃亡奴隷マルーン(Maroon)の解放と自治に関する文化的要素、生物多様性に関する自然的要素を評価。 ・ブルー・マウンテン山脈 (Blue Mountains National Park) ブルー・マウンテン山脈はジャマイカ島の東3分の1を占める山脈で、その最高峰は標高2,256 mのブルー・マウンテン峰で、これが国内最高峰。コーヒーの銘柄ブルーマウンテンの栽培地で、歴史的には解放奴隷マルーン達の反乱と自治の場でした。1655年5月に、イギリスのクエーカー教徒ウィリアム・ペンの父親でイングランド海軍提督ウィリアム・ペン(Sir William Penn, 1621-1670)とロバート・ヴェネイブルス将軍 (Robert Venables) に率いられたイギリスの遠征隊がイスパニョーラ島攻略に失敗した後、まだほとんど人がいなかったジャマイカ島を占領しました。元の入植者であったスペイン人達は手許の奴隷たちを解放して逃亡。その奴隷たちは密林へと散り、島の東部にあるブルー・マウンテン山脈の北斜面や島の西部にある入り組んだ地形のコックピット地帯 (Cockpit) に、秘密の村々を形成。1世紀半の間、この2つの地域は多くの隠れ場所があったおかげで、逃亡奴隷であるマルーン達の反乱の後方基地になりました。 ・ジョン・クロウ山脈 (John Crow Mountains National Park) ジョン・クロウ山脈はジャマイカ島の北東岸と並行に伸びて、西をリオ・グランデ(グランデ川)に区切られ、南東ではブルー・マウンテン山脈の東端に接続。ジョン・クロウ山脈の最高峰はジョン・クロウ山 (1,140m)。ジョン・クロウ山脈の名が最初に記録されたのは1820年代で、ヒメコンドルのジャマイカ名に由来。この名になる前には、そのコンドルの以前の名をとって「キャリオン・クロウ山脈」と呼ばれていたとされ、1890年に総督のヘンリー・ブレイク(Sir Henry Arthur Blake, 1840-1918 )がブレイク山脈 (Blake Mountains) と改名することを決めも定着せず。 ・登録理由 (1)文化遺産理由 マルーンの集落や遺跡はカリブ海の諸地域に残るも、ブルー・アンド・ジョン・クロウ・マウンテンズ国立公園のそれは、第1次マルーン戦争を経て結ばれた1739年のマルーン協定が彼らの自治を認めた初の条約だったという歴史的意義でした。また、山々自体が葬礼や信仰も含むマルーン文化と密接に結びついてきた点も評価。 (2)自然遺産理由 生物多様性で、特に花は1350種余りの内、ジャマイカ固有種が300種近く、うち87種は登録範囲内にしか生育しません。 ・植物の近絶滅種 ・ポドカルプス・ウルバニイ (Podocarpus urbanii) ・エウゲニア・ケリュアナ (Eugenia kellyana) ・植物の絶滅危惧種 ・スクヘフレラ・ステアルニイ (Schefflera stearnii) ・ミクロニア・プセウドリギダ (Miconia pseudorigida) ・アルディシア・ブリットニイ (Ardisia brittonii) ・動物の絶滅寸前種 ・両生類のエレウテロダクテュルス・オルクッティ (Eleutherodactylus orcutti) ・鳥類の絶滅危惧種 ・ジャマイカクロムクドリモドキ(Jamaican Blackbird)
<ブルー・マウンテン・コーヒー> (Blue Mountain Coffee, Jamaica) ブルーマウンテンとは、ジャマイカにあるブルーマウンテン山脈の標高800から1,200mの限られた地域で栽培されるコーヒー豆のブランド。ブルーマウンテンの特徴として、香りが非常に高く、繊細な味であることが挙げられる。香りが高いため、他の香りが弱い豆とブレンドすることが多い。
ジャマイカのブルーマウンテンコーヒーの80%以上が日本に輸出されています。1936年(昭和11年)に初輸入された際に、「英国王室御用達コーヒー」というキャッチフレーズが付けられました。当時ジャマイカは英国領であり、英国王室でも飲まれているだろうという憶測が元になったと言われています。結果的にこの宣伝活動が大当たりし、よく売れたとともに日本におけるブルーマウンテン神話が始まり、今日まで続いています。 ・偽のブルーマウンテンがパプアニューギニア産のコーヒーだったとか そのため、1930年代にジャマイカからパプアニューギニアの東部山岳州、西部山岳州一帯にブルーマウンテンの苗木が移入され、一大産地になりました。当地では、標高が1,000m以上と高く、気候も本家のジャマイカと似ていたことから、高い品質の豆の生産が可能になり、日本ではこれらパプアニューギニアの豆をブルーマウンテンとして扱っていたほか、現在でもブルーマウンテンを連想する名が冠せられて流通していることがあります。 ・ジャマイカにおけるコーヒー生産 ジャマイカにおけるコーヒー生産は1728年以降にニコラス・ローズ卿(Sir Nicholas Lawes 1652-1731)によってキングストンの北キャッスルトン近郊に導入されたのが始まりで、ブルーマウンテンは気候と地形がコーヒー栽培に最適なブルーマウンテン地域で生産される特別な銘柄であり、香りが非常に高く、繊細な味で知られています。ジャマイカで生産されるコーヒーの大半は輸出向けです。 ・プランテーション ジャマイカで生産されるコーヒーの大半はティピカ種として知られるブラジル原産の派生種であり、作付の70パーセントを占め、残りはカトゥーラ種やゲイシャ種などの交配種。ブルーマウンテン地域で生産されるコーヒーは、ブルーマウンテンとして知られ、非常に高品質であり、殆んどが輸出向け。コーヒーは標高1,603m、降水量125〜700cmの地域。コーヒーは適度の酸味を持つように栽培。 ・規制 農務省及びその内部部局コーヒー産業局がコーヒー産業の一切を管轄。コーヒー産業局はコーヒー産業に直接関与し、農家に1ヘクタール以上のコーヒー作付農地を所有できるよう補助する目的でコーヒー産業発展会社(CIDCO)を設立。コーヒー産業規制法は、どのようなコーヒーがブルーマウンテンの商標を使用しても良いかを細かく規定し、コーヒー産業局にブルーマウンテンの商標を許可する権限を付与。おおむね ・セント・アンドリュー教区 ・セント・トーマス教区 ・ポートランド教区 ・セント・メアリー教区 で耕作されたコーヒーがブルーマウンテンコーヒーと考えられています。 ・生産 ジャマイカのコーヒー生産量は6,984 トン(国際連合食糧農業機関(FAO、2013)、世界の生産量の0.1%に相当。コーヒー作付面積は8,000ヘクタールで、1haあたりの生産高は8,730ヘクトグラム。1981〜2013年までの期間において生産量が最低は1979年(958トン)で、最高は2007年(15,117トン)。生産されるブルーマウンテンの80パーセント以上は日本に輸出。2005年には2004年後半のハリケーン・アイバンの被害を受けたため輸出量が不足。 参考HP:〜 ・ブルーマウンテンの場所地図(ジャマイカ島の東側) こちらで 世界遺産の ・富士山 (日本) ・パルテノン神殿 (ギリシャ) ・ピラミッド (エジプト) をお楽しみください。 ・上記はこちらの文献などを参照させてもらいました。 令和 R.3/5/10(2021) |