切手で綴る世界遺産(エチオピア)
ラリベラの岩窟教会群
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REPUBLIQUE TOGOLAISE ラリベラ岩窟教会の聖ゲオルギオス教会 Church of Saint George, Lalibela Egrises creusees dans le rocher, Lalibela (Ethiopia) 世界遺産条約(Convention du Patrimoine mondial)シリーズ トーゴ 1984 発行 |
ETHIOPIA
ラリベラ岩窟教会の聖ゲオルギオス教会 エチオピア世界遺産シリーズ・ラリベラ エチオピア 1957/2/7 発行 |
ETHIOPIA エチオピアの地図 エリトリアとのエチオピア連邦結成記念 エチオピア 1952/9/11 発行 |
・ラリベラの岩窟教会群 Rock-Hewn Churches, Lalibela 所在地:エチオピアのアムハラ州の町ラリベラにある一枚岩の教会 (Monolithic church, Lalibela town, Amhara Region, Ethiopia) 世界遺産:ユネスコの文化遺産(1978) (UNESCO World Heritage Site, Type:Natural) 正式名称:日:ラリベラの岩窟教会群 英:Rock-Hewn Churches, Lalibela 仏:Eglises creusees dans le roc de Lalibela 建造年代:12世紀〜13世紀頃に建造。 ラリベラの岩窟教会群は、その名の通り岩(Rock)を繰り抜いて彫り上げたエチオピア正教会の教会堂群で、世界の石造建築史から見ても非常に重要な建造物です。正確な建造年代は不明なるも、エチオピア王朝サグウェイ朝(シバの女王の子孫といわれている)ゲブレ・マスケル・ラリベラ(Gebre Mesqel Lalibela 1189-1229)王がイスラム勢力のエルサレム占領で、キリスト教の聖地エルサレム巡礼ができなくなり、12世紀から13世紀にかけて、第二のエルサレムをラリベラに建造するため、約2万人、24年もの年月をかけて、祈りのための教会だけでなく、聖書の場面を表現する数々の建造物や壁画を、岩を掘り出し繰り抜いて建造しました。それは、地面を覆う巨大な岩を掘り出すことで造られました。1978年には世界最初に指定された12件の世界遺産の一つとして登録されました。 ラリベラの岩窟教会群は、11の聖堂と関連する礼拝堂などの建造物群からなり、 以下の4つのグループに分けられます。
▼北部地区 Aクロス聖堂(ベテ・メスケレ) (Biete Meskel)、(House of the Cross) Bゴルゴタ聖堂(ベテ・ゴルゴタ) (Biete Golgotha Mikael)、(House of Golgotha Mikael) ゴルゴタ聖堂は、ラリベラ王の墓所(Tomb of King Lalibela)だったともいわれています。その名の通りイエス・キリストが処刑された地に似せて造られた教会で、角ばった建造物には形の違う窓が3つあって「三位一体」を、くりぬかれた十字架で「キリスト」を表現していると言われています。教会内には宗教画というよりは絵画的な手法で聖書の場面を鮮明な色彩で描いてあります。 Cマリア聖堂(ベテ・マリアム) (Biete Maryam)、(House of Miriam/House of Mary) 岩窟教会群の中で最古だと考えられているのがマリア聖堂です。聖救世主教会からは地下道でつながっています。他の教会からは少し離れた丘の上の岩を掘って造られているため、ロバを使ってゆっくりと登っていくことが多いようです。 D聖母聖堂(ベテ・デナゲル) (Biete Denagel)、(House of Virgins) E聖救世主教会(ベテ・マドハネ・アレム) (Biete Medhane Alem)、(House of the Saviour of the World) 聖救世主教会は救世主の意の聖堂で、エチオピアのアクスムにあるシオンの聖マリア教会を模して造られたとされいます。世界遺産に登録されている11の岩窟教会の中でも最大級で、高さ12m、教会全体の規模は800u有って、世界最大級の岩窟聖堂で、一連の岩窟聖堂中最古と考えられるマリア聖堂(ベテ・マリアム)や、ラリベラ王の墓所を含むと言われるゴルゴタ聖堂(ベテ・ゴルゴタ)、セラシエ礼拝堂、アダムの墓などと繋がっています。地面の岩から掘り出されたとは信じられないほど大きいですが、この教会の中はほとんど空です。聖書に登場するアブラハム・イサグ・ヤコブのものとされている墓が3つ有るだけです。岩窟教会内部は基本的に柱を持たないので、分壁として厚い岩を残しているため、外観は巨大でも内部は意外とこじんまりしていますが、内部に教会施設が造られていないことから、かなり広く感じられるラリベラ十字架(Lalibela Cros)の大本山です。 ・セラシエ礼拝堂 ・アダムの墓 (Tombs of Adam) アダムの墓は、岩窟教会群への入り口的な場所にあります。高い岩壁に囲まれた地下通路を、地元信者たちはゆっくりと通って目的の教会へと向かって行きます。アダムの墓を通る地下通路は、聖救世主教会・マリア聖堂・ゴルゴタ聖堂・セラシエ礼拝堂などをつないでいます。地下15mほどにある岩窟教会群を行き来するのに、いちいち地上に戻っていては手間も時間もかかってしまうので、近隣に造られた教会はこれらの地下通路でつながっています。それらの通路には名前が付けられていて、「天国への道」、「地獄の道」などと呼ばれています。灯火がないので、天井が抜けている所は明るく、地下道では足元が見えないほど暗くなっています。 ▼東部地区(Eastern Group) Fエマヌエル聖堂(ベテ・アマヌエ) (Biete Amanuel)、(House of Emmanuel) 旧王家礼拝堂(royal chapel) Gメルクリオス聖堂(ベテ・マルコリオス)、旧監獄(former prison) (Biete Qeddus Mercoreus)、(House of St. Mercoreos/House of St. Mark) Hアッバ・リバノス聖堂(ベテ・アッバ・リバノス) (Biete Abba Libanos)、(House of Abbot Libanos) Iベツレヘム聖堂(ベテ・レヘム) (Biete Lehem、Bethlehem Hebrew, House of Holy Bread) Jガブリエル・ラファエル聖堂(ベテ・ガブリエル・ルファエル) (Biete Gabriel-Rufael)、(House of the angels Gabriel & Raphael) 旧王宮、聖パン工場(royal palace, holy bakery)。 ▼その他の岩窟教会 ・イムレハネ・クリストス教会 11世紀頃に洞窟の中に建造されたアスクム様式の教会 ・メルクリオス礼拝堂(ベテ・マルコリオス) などが同地域に点在して有。それぞれにエチオピア独自の宗教的な伝説を持っていたり、礼拝のマナーなどがあります。 ・アシェタン・マリアムの修道院 など。 参考:〜 ・アクセス アディスアベバ空港から、ラリベラへ空港への空路が有。所要時間は約1時間。ラリベラの町は、標高3,000m以上の高地にある寂れたような町です。 ・エチオピアの世界遺産〜9つ有:〜
・ラリベラの岩窟教会群、1978年登録 (Rock-Hewn Churches, Lalibela) ・ゴンダール地域のファジル・ゲビ、1979〜聖ゲオルギウス教会など (Fasil Ghebbi, Gondar Region)〜ファシリデス帝の宮殿など ・アワッシュ川下流域、1980 (Lower Valley of the Awash)〜アファール猿人の化石人骨など ・ティヤ、1980 (Tiya)〜ティヤの石碑群など ・アクスム、1980 (Aksum)〜エザナ王のステッレ(King Ezana's Stele)全高24mのオベリスクなど ・オモ川下流域、1980 (Lower Valley of the Omo)〜 240万〜140万年前のホモ・ハビリス(Homo habilis)化石人骨と、 約250万年前の最古の打製石器などが出土 ・歴史的城塞都市ハラール・ジュゴル、2006 (Harar Jugol, the Fortified Historic Town)、ハラール・コーヒー有 ・コンソの文化的景観、2011 (Konso Cultural Landscape)、エチオピア南部 山頂に築かれたコンソの村落と そこから標高800m〜1,800mの山岳地帯山麓に広がる段々畑 (自然遺産) ・シミエン国立公園、1978 (Simien National Park)〜ゲラダヒヒなど。 参考HP:〜 ・岩窟教会群の配置図(世界遺産) ・ラリベラの岩窟教会群の場所地図(世界遺産) ・ファジル・ゲビの場所地図(世界遺産) ・アワッシュ川下流域の場所地図(世界遺産) ・ティヤの場所地図(世界遺産) ・アクスムの場所地図(世界遺産) ・オモ川下流域の場所地図(世界遺産) ・歴史的城塞都市ハラール・ジュゴルの場所地図(世界遺産) ・シミエン国立公園の場所地図(世界遺産) ・エチオピアの世界遺産の場所地図 こちらで世界遺産の ・ゴレ島 (セネガル) ・ヌビア遺跡 (エジプト) ・パルテノン神殿 (ギリシャ) ・法隆寺 (日本) をお楽しみください。 ・上記はこちらの文献などを参照させてもらいました。 2017/2/17 |