アルフレート・ヴェゲナー
1915
大陸移動説を発表

REPUB OSTERREICH
アルフレート・ヴェゲナー博士

オーストリア 1980 発行
MONGOLIA
パンゲアの分裂移動地図

モンゴル 1980 発行

DEUTSCHE BUNDESPOST BERLIN
パンゲアの分裂移動地図

ドイツ・西ベルリン 1980 発行

アルフレート・ロータル・ヴェーゲナー博士(1880/11/1〜1930/11/2 or 3)
 Doctor Alfred Lothar Wegener

ヴェーゲナー博士はドイツのベルリン生れで、大陸移動説を提唱したドイツの気象学者で、現在の地球物理学者です。1908年からドイツのマールブルク大学で教鞭を執り、1924年にオーストリアのグラーツ大学の教授に就任しました。義父(妻の父親)は「ケッペンの気候区分」で有名なロシア出身のドイツ人気象学者ウラジミール・ペーター・ケッペン(Wladimir Peter Koppen, 1846-1940)です。

ヴェーゲナー博士は、本来は気象学を専門とし、気球を使った高層気象観測技術などの先駆者でした。自ら気球に乗って滞空コンテストに参加し、当時の最長滞空の世界最高記録 52 時間を実現しました。1910年にヴェーゲナー博士は、世界地図(イギリスが中心に描かれているもの)を見て、南大西洋を挟んで、南アメリカ大陸の東海岸線とアフリカ大陸の西海岸線がよく似ていることに気づきました。これが大陸移動のアイデアの元となりました。

1915年にヴェーゲナー博士は、その主著 「大陸と海洋の起源」 の中で、地質学・古生物学・古気候学などの資料を元にして、中生代には大西洋は存在せず、現在は大西洋をはさむ四大陸が分離して移動を開始、大西洋ができたとする 「大陸移動説」 を主張しました。彼の専門は気象学であり、地質学は専門外である上、当時の地質学は今日では古典的とされる化石の研究や同一地点の地層の重なりを調べる層序学を主流の手法としており、彼の主張は全く認められませんでした。

1929年には彼は 「大陸と海洋の起源」 の第4版(最終版である第5版はヴェーゲナー博士の死去により未出版)で、「南北アメリカ大陸だけでなく、こんにち存在する全ての大陸は1つの巨大大陸 「パンゲア」(Pangea)であったが、約2億年前に分裂して別々に漂流し、現在の位置および形状に至った」 とする説を発表しました。当時、地質学者たちは化石に基づく研究から彼が主張する大陸移動の根拠を「陸橋説」で説明し、「大陸は沈む事はあっても動くことはない」(現在では誤りと判明)として批判しました。特に大陸移動の原動力をうまく説明できなかった彼の説は、またも完全に否定されました。

気象学分野では大気熱力学で業績をあげたものの、彼はそれでは満足せず、大陸移動説の根拠を探すために5度のグリーンランド探査を行い、その途中、1930年に(過労か?)心臓発作により50才で亡くなりました。遺体は翌年の5月12日に発見されました。墓標には「偉大なる気象学者であった」と記されているも、大陸移動説については何も触れられていません。

参考HP:〜
パンゲア大陸の分裂移動説明図

・上記はこちらの文献などを参照させてもらいました。       2019/1/23追記
こちらで大陸移動説 「パンゲア」をお楽しみください。

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