切手で綴る 太平洋戦争 物語
第2部 <帝国の侵攻>
第7章 蘭領東印度攻略
<大日本帝国 海軍民政府>
1943/8/8
占領地切手を発行

大日本帝国 海軍民政府、占領地切手
  
Navy Controlled Civil Govermment Series
大日本帝国海軍民政府 1943/8/8 発行

上の切手は、1943/8/8に帝国占領下の蘭印(オランダ領東インド)地域の内、海軍担当地域で使用するために発行された海軍民政府の10と20セントの切手です。

1942/1/11に帝国軍はボルネオ島北部のタラカンとセレベス島北部のメナドに上陸。以後、島々の占領を進め、3/2に蘭印の全地域を占領下に置きました。それで、蘭印地域の内、スマトラ島とジャワ島を除く地域(ボルネオ島の旧オランダ領地域、セレベス、モルッカ諸島、小スンダ列島、西ニューギニアなど)は海軍が占領行政を担当することになり、セレベス島のマカッサルに南西方面海軍民政府本部が設置され、その下部組織としての海軍民政部がマカッサル(セレベス島)、バリックパパン(ボルネオ島、後に島内のバンジェルマシンに移転)、アンボン(後にバリ島のシンガラジャに移転)の3ヵ所に設けられ、現地の占領行政を担当しました。こうした海軍の占領地区では、占領当初、おおむね、接収した蘭印の切手に“大日本”の文字と海軍を示す錨を加刷した切手が使われていましたが、1943/8月以降(一部は7月から)、海軍民政府独自の切手が使われるようになりました。上の切手はその内の2種で、海に浮かぶ島々とヤシの木に日章旗を配したデザインです。海軍民政府がカバーしていたのは、まさに、小さな島々が数多く連なる地域でしたから、そのイメージを表現したものとなっています。

なお、世界最大の群島国家インドネシアの島の数は、2013/11/12にインドネシアの地理空間情報局が、国連海洋法条約の定義(自然に形成された水に囲まれた陸地で、潮が高い状態でも水面の上に出ているもの)で数え直した結果、これまで一般に言われていた17,508より4,000以上少ない13,466だったと発表しました。

参考HP〜
蘭印の主な島の都市名地図(日本語)

こちらで
バリクパパン沖海戦 をお楽しみください。    15/4/15

参考:〜
・帝国の揚陸艦 神洲丸 (しんしゅうまる)の装備:〜竣工:1934(昭和9年)/12/15
  秘匿名:R1、GL(God Land)、MT(Matsuda Tajiri)、龍城丸(りゅうじょうまる)
  (大日本帝国海軍の特殊船:上陸用舟艇母船)
   1943/7月中旬〜10月頃に播磨造船所入渠、修繕・大改装
特殊船 上陸用舟艇母船 揚陸艦:上陸用舟艇母船 神洲丸

Japanese Merchant Conversion
Ellice Islands 1940

ツバル 1990 発行
建造所 播磨造船所
全 長 144m
全 幅 22m
吃 水 4.2m
排水量 基準7,100t、満載8,108t
速 力 20.4kt
航続距離 7,000浬
乗 員 標準収容兵員約1,200人、
最大約2,000人
武 装 開戦時:八八式7.5cm単装高射砲(特)6基、九八式 20mm単装高射機関砲(特)4基、三八式7.5cm野砲1基、爆雷、水中聴音機
最終時:八八式7.5cm単装高射砲(特)11基、九八式20mm単装高射機関砲(特)6基、二式12cm迫撃砲(対潜用)1基、爆雷、水中聴音機
上陸用舟艇 大発(D型)最大29隻、(八九式中戦車・自動貨車等搭載可)、小発最大25隻
搭載砲艇 装甲艇(AB艇)最大4隻
高速偵察艇 高速艇甲(HB-K)最大4隻
搭載機 九一式戦闘機、九二式偵察機(爆装可)等最大12機
主要特種装備 搭載舟艇迅速泛水装置、対空施設、冷房装置
装備 呉式二号射出機三型改二2基、75cm探照灯2基、軍用無線電信所
※1945/1/3台湾の高雄沖にて米第38任務部隊の空襲で炎上、放棄後、
  漂流中に米潜アスプロ号(USS Aspro, SS-309, 1,526t, 66人, 1946退役)の雷撃で沈没。
※世界最初の先進的なドック型揚陸艦として上陸用舟艇の大発動艇(大発)・小発動艇(小発)多数と、それらの護衛砲艇の装甲艇(AB艇)、高速偵察艇の高速艇甲(HB-K)を搭載して極めて高い上陸戦遂行能力を持ち、日中戦争(支那事変)最初期から太平洋戦争(大東亜戦争)末期にまで数々の上陸作戦・揚陸作戦を成功に導きました。また、現在の強襲揚陸艦の先駆的存在でした。

・上記は こちら の文献などを参照させてもらいました。    15/12/20

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