切手で綴る 太平洋戦争 物語 第1部 <開 戦> 第2章 南方攻撃 09 <ホンコン空襲> 1941/12/8 (月) 払暁 帝国軍、ホンコン攻略開始前に啓徳空港を空襲・攻撃 |
帝国の爆撃機 図案は九七艦攻 パラオ 1992 発行 |
大東亜共栄圏の地図 大日本帝国 昭和20年(1945)発行 |
ホンコン島の地図 イギリス領ホンコン 1984/6/21 発行 |
・香港攻略作戦:「C作戦」、1941/12/8〜12/25 香港攻略作戦は、太平洋戦争(大東亜戦争)緒戦の大日本帝国軍によるイギリスの植民地だった香港の攻略戦で、昭和16年12月2日「大陸令第572号(鷹)発令さる」という電報で香港攻略命令が発令されました。 1941/12/8払暁、第23軍飛行隊が啓徳飛行場のイギリス軍機に対して航空第一撃を加えました。イギリス軍は対応が遅れ、空軍機ホーカー・ハリケーン戦闘機などと義勇軍使用の民間機あわせて12機が炎上、2機が大破して全飛行機を失ってしまいました。 <第23軍飛行隊の香港攻略参加機> ・作戦機56機 ・九八式軽爆撃機34機 ・九七式戦闘機13機 ・九七式司令部偵察機3機 ・九八式直協偵察機6機 ・兵力 1,300人 ・イギリス軍の損害(14機) ・複葉水陸両用偵察機スーパーマリン・ウォーラス (Supermarine Walrus) 〜2機 ・複葉軽爆撃機ヴィッカーズ・ヴィルデビースト(Vickers Vildebeest)〜3機 ・その他〜9機(内大破2機) (※)帝国軍機36機が来襲して、地上の14機を撃破したとの説が有。 同日(12/8)、第23軍各部隊も順次国境を突破して前進。酒井軍司令官は九龍要塞ジン・ドリンカーズ・ライン主陣地への組織的攻撃を意図し、各部隊に準備を命じました。攻撃発起までの準備期間は1週間程度を予定。九龍半島の攻略には数週間を見込んでいるも、準備不足のイギリス軍は城門貯水池の防衛線を簡単に突破されて九龍半島から撤退しました。 ・九龍要塞攻撃の経緯:〜 ジン・ドリンカーズ・ライン(Gin Drinkers' Line)主陣地の攻略 12/9夜、 第23軍第38師団歩兵第230連隊の担当地域ジン・ドリンカーズ・ラインの中 枢点の255高地(城門貯水池南岸)へ、全軍の最後尾に配置されていた歩兵 第228連隊土井連隊長が第3大隊に、目前の255高地への夜襲決行を命令 12/9夜20時30分、 若林東一中尉の率いる第10偵察中隊が255高地のイギリス軍陣地に突入 3時間の戦闘の末これを奪取 10日1時、 若林中隊はさらに前進して341高地を占領(若林中隊挺進突入事件) 10日午後、 酒井軍司令官の命で、第1砲兵隊は準備未了の状態なるも砲撃を開始して イギリス軍の主要な砲兵陣地を制圧 11日未明、 右翼の歩兵第230連隊も攻撃前進を始め、同日昼までにジン・ドリンカーズ・ ライン西側の主防衛線である366高地と256高地を占領 11日12時、 イギリス軍は香港島への撤退を発令 13日迄に帝国軍は九龍半島の掃討戦を終了 13日、 九龍半島の貯水池から香港島への給水を切断。 開戦前、日本軍は九龍半島の攻略に数週間を見込むも、実際に要した日数は開戦後わずか6日でした。日本軍の戦死22人、戦傷121人。イギリス軍は遺棄死体165人、捕虜49人。若林中尉には後に感状が授与され、「斥候中の挺進奪取」という創話はたちまち世上に流布し、多くの書物に事実として記載されることになりました。 なお、香港島への上陸作戦は18日夜から19日未明にかけて行われました。 こちらで ・マレー空襲 ・ホンコン攻略 をお楽しみください。 参考〜 ・啓徳(カイタック、けいとく)空港 (Kai Tak Airport、1925〜1998) 啓徳空港は、香港のヴィクトリア・ハーバーに面した九龍城区、九龍半島の北東端にかつて有った国際空港。香港の空の玄関、及びアジアの経由地として重要な役割を果たし、発着は国際線のみで、1998/7/5に閉港しました。正式な名称は香港国際空港(香港國際機場)なるも、所在地付近の地名から「啓徳空港」(啓コ機場)と通称されました。 ・カーチス P-40 戦闘機の装備:〜初飛行:1938/10月 (Curtiss P-40 Tomahawk、アメリカ陸軍の戦闘機)、運用開始:1939年
・ダグラスSBDドーントレス艦上爆撃機の装備:〜初飛行:1940年5/1月 (Douglas SBD Dauntless、アメリカ海軍の艦上急降下爆撃機)、生産開始:1940年
参考HP〜 ・啓徳空港の地図(日本語) ・ジン・ドリンカーズ・ラインの地図(日本語、255高地は「金山」付近) ・上記は こちら の文献などを参照させてもらいました。 15/8/6 |
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